京都アニメーションの何が凄いのか、が解説されたツイートを紹介します。
もう今更僕が、「京アニの作品は素晴らしかった」と述べても「そんなの皆分かってるよ」だと思う。
僕は十数年前、あるアニメを偶然観ていた。
作品名は忘れた。そこで、あるカットに目が止まった。
「起立、礼、着席」
学園モノでよくある
当たり前のカット。が、それは当たり前じゃ無かった。
— 宮尾岳 (@GAKUJIRA) 2019年7月20日
これをクラス全員が同じタイミングでするのでは無く、それぞれがちょっと違うタイミングで立ち、礼をし、座る。
アニメーター的にいうと
「そりゃその方が自然だが、手間も枚数もかかる。見せ場でも何でも無い普通のカットになんて贅沢な事をしてんだ。ただのTVアニメだぞ」— 宮尾岳 (@GAKUJIRA) 2019年7月20日
これがジブリアニメで高畑さんが演出してるのなら分からなくもない。
フツーの萌えアニメみたいなのでやっても、その「良さ」はオーバークオリティーだ。まあ、アニメーターの自己満足かな?
…くらいに思ってたのだが。
そうじゃ無かった。
物語の端々にそういう「当たり前にこだわる」がある— 宮尾岳 (@GAKUJIRA) 2019年7月20日
ハッキリ言って、この手のアニメのお客は「そこまでのクオリティーを望んでいない」
女の子が可愛くて、フツーに動いてくれれば80点は付けてくれるだろう。
制作が京都アニメーション?
贅沢の方向性が違うぞー
そんな風に思ってたよ。
— 宮尾岳 (@GAKUJIRA) 2019年7月20日
それから数年
「京アニ」の噂は日毎に大きくなり、もうあまり最新のアニメを見なくなった僕の耳
にも届いた。
んじゃちょっとちゃんと観てみようかね。
「けいおん!」?
まだ女の子の日常ほえほえかー
え
えええええ?
何やってんの!あんたら!
— 宮尾岳 (@GAKUJIRA) 2019年7月20日
これまたアニメーター的な目でいうと「ハルヒ」や「らき☆すた」は描ける。
デッサンで追えばいい。が、けいおんは…
【もの凄く難しい】キャラが【雰囲気で出来ている】から。
デッサンで追うと固すぎるんだ。
で、その日常芝居がな。
ヤメロって位フツーに動く。
ここまで来てたのか。
— 宮尾岳 (@GAKUJIRA) 2019年7月20日
作画だけでなく、演出の細やかさも「美少女アニメのお約束」に甘えない。
媚びた可愛らしさの前に、「こういう行動をするから結果的に可愛い」が先。
ホントにな。
にどアニ風に言うと
【萌えアニメのふりをした名作もの】だ。この人達の理想はとても高い。
それが嬉しかった。
— 宮尾岳 (@GAKUJIRA) 2019年7月20日
そこから先は皆が楽しんだ通りだ。
「京アニならその位やるでしょ」を、毎度何かの形で「良い意味で裏切る」
それが見る側の喜び。
これを
この幸せを
もう一度目にすることが出来るのか。
今は、つらくても
信じて待とう。絵は燃えても
マインドは消えない。そう信じよう。
— 宮尾岳 (@GAKUJIRA) 2019年7月20日
はたと気付くと、えらい長文ツイートになってた…
ネットに溢れるお悔やみの言葉。
僕も大人なら、ちゃんとそういうのを発した方が良かっただろう。
でも 出来なかった。
それをしたら
終わってしまう。そうじゃない
終わっちゃ駄目だ。終わりたくなかった人の魂は受け取らなきゃ。
— 宮尾岳 (@GAKUJIRA) 2019年7月20日
僕らは受け取った。
確実に受け取った。
それがたとえ「京アニ」というカタチで復活しなくても
その受け取った魂は絶対に消えない。
そして誰かが、新たな作り手となって蘇るだろう。
京アニの伝統を継ぎ
京アニの伝統を壊し
新たな京アニの伝統を作るんだよ。君たちが。
— 宮尾岳 (@GAKUJIRA) 2019年7月20日