がけ条例と土地の価値 

不動産を見ていたら、土地の相場に比べて割安に思える中古戸建て物件がありました。土地の面積x坪単価で計算すると、土地だけで考えても相場より安いのでは?という物件です。しかし、よく見たら「がけ条例」と書いてありました。真っ平出ない土地は、法地(のりち)などと呼ぶらしいです。

宅地造成されて家が建っている場所でも、もともとが水田だったのか山林だったのかで地盤の強さが変わるようです。当然、地震が起きたときにどうなるかも変わってくるでしょう。千葉県は、造成地盛土、水田盛土、切土、急傾斜地、地すべり、山腹崩壊、台地、谷底平野・氾濫平野、明治期の水田といった地域を、地震被害想定ページで色分けして示しています。全国の都道府県に関しては、国土交通省が「大規模盛土造成地マップの公表状況等について」としてリンクを纏めています。

別に地震など起きなくても、建物の重さで不同沈下といったことが起きることもあるようです。要するに地面の一部が沈み込んで家が傾くということですね。

不動産屋さんに電話で物件の問い合わせをしたときに、擁壁(ようへき)という言葉が当たり前に出てきて、何ソレ?と思ってしまいました。以下のサイトが擁壁に関して非常に詳しいです。

擁壁は、その高さや面積にもよりますが、工事費用が数百万円から数千万円になる場合もあります。もし、不動産売買契約締結直後や引渡し直後に、擁壁の造り直しが必要であることが発覚した場合、売主と買主の間でトラブルになり、不動産仲介業者にも責任が生じる可能性があります。(擁壁(ようへき)とは?擁壁がある場合の物件調査方法についてまとめた 2018-06-18 不動産調査の知識 iQra-channel)

  1. 「がけ」と擁壁(前編) 住宅に関する相談事例を考える 第9回 木村 孝 Kimura Takashi 丸ビル綜合法律事務所
  2. がけ・擁壁について(船橋市)
  3. 不動産の重要事項説明書における「宅地造成等規制法」とはなにか 2018-09-22 iqra-channel.com

安全な擁壁を築造するのは、相当な費用がかかります。擁壁にしても、永久的なものではありませんし。(https://okwave.jp/qa/q5757968.html)

がけ条例の表示がある物件が割りやすに感じたのは、やはり傾斜地だと価値が低くなるせいのようでした。以下のウェブ記事に説明がありました。

傾斜地を含んだ土地の場合一般的には流通性が低い土地と判断され価格が安くなることが多いです。売却する時にも、平坦な土地と違って災害時のリスクも加味しなければならず、売れにくい土地であると考えなければなりません。(法地を含む土地に建つ住宅は平たんな土地よりも不安要素が多い? なるナビ

擁壁などの大掛かりな工事では数百万単位の費用がかかることがあるため、売買価格の値下がりを避けるために十分な説明をされず取引され、後でもめる事となるケースも稀にあるようですので、自分の目で見てきちんと調査していただきたいと思います。(崖条例に注意 一和開発

数十年経つうちに確実に劣化は進みますので、古い擁壁がある物件などを検討するときは、十分注意して擁壁状態の確認をする必要があります。(崖地と擁壁について toho-nerima.co.jp

  1. 擁壁のある土地・一戸建て売却で 知っておきたい知識と注意点とは 2018年12月21日 家売り隊 homenever.com

問題なのは、擁壁の所有者が隣地所有者の場合です。擁壁自体が隣地の敷地内にある場合は、擁壁は隣地の方の所有物となります。そしてもし、大きな地震があって、その擁壁に亀裂が入り、崩れ落ちそうになった場合、どうすればよいでしょうか。もちろん擁壁の修繕義務は所有者である隣地所有者にありますので、隣地の方に、擁壁を修理してもらうよう、依頼することになるでしょう。しかしさらに、隣地の方にお金が無く、擁壁を修理できない、となった場合はどうでしょうか。(隣地との境に擁壁や高低差がある場合には、資産価値に大きな影響を与えます 2016年11月14日 ふくろう不動産